A6061(アルミ合金6061)の切削・フライス加工のポイント|淀川金属

A6061はAl-Mg-Si系の析出硬化型アルミ合金で、強度・耐食性・加工性のバランスが良く、多くの機械構造部品で使用されています。特にT6、T651材は高強度で、精密機械加工に広く採用されています。本記事ではA6061の特性、成分、加工性、板厚別の注意点、製品事例などを切削加工事業者である淀川金属の視点で整理します。

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目次

A6061の化学成分と機械的特性

元素 含有量(%)
Mg 0.8〜1.2
Si 0.4〜0.8
Cu 0.15〜0.4
Cr 0.04〜0.35
Fe 0.0〜0.7
Al 残部
項目(T6/T651) 代表値
引張強さ 260〜310 MPa
耐力 240〜275 MPa
伸び 8〜12%
硬さ(HB) 85〜95

A6061は析出硬化型のため、T6/T651材では高強度で寸法安定性が高いのが特徴です。外部規格情報はJIS規格サイトで確認できます。

A6061の切削・フライス加工の特徴

  • 加工性は良好(A5052より若干硬い)
  • T6/T651材は反り・内部応力の影響が出ることがある
  • 切り粉の処理性が良く、高速切削に向いている
  • 表面粗さも比較的良好で、機械構造部品に適している

A6061の加工条件

項目 推奨値
切削速度 200〜350 m/min
送り量 0.05〜0.2 mm/tooth
工具材質 超硬エンドミル(Al用コーティング推奨)
クーラント 水溶性切削油
  • T651材は内部応力除去処理がされており、反りが比較的少ない
  • 広い面のフライス加工は、軽切削→仕上げの2工程が安定

A6061の板厚別の加工傾向

  • t2〜5mm:高速切削での寸法精度が良好
  • t10〜25mm:最も安定した加工領域
  • t30mm以上:内部応力により反りが出る場合があるため、両面加工が有効

A6061の代表的な用途

  • 機械構造部品
  • 産業装置フレーム
  • 航空・輸送機器部品
  • 治具プレート
  • ロボット部品

    淀川金属がA6061加工で選ばれる理由

    • T6/T651材の反り対策を踏まえた工程設計
    • 大型マシニングによる広面フライス加工が可能
    • 1個の試作から多品種小ロットまで対応
    • 高精度切削仕上げに対応(平面度・平行度管理)

    よくある質問(FAQ)

    Q1. A6061-T6とT651の違いは?

    T651はT6材に対して応力除去(引抜または圧延)を加えた材料で、反りが出にくく機械加工に適しています。

    Q2. A6061はA5052より硬いですか?

    はい。A6061-T6/T651のほうが強度・剛性ともに高いため、構造部品に使用されることが多いです。

    Q3. 表面処理は可能ですか?

    アルマイト処理が可能で、A5052より外観が均一になりやすい特徴があります。

    Q4. 厚板加工の反りはどう抑えますか?

    荒取り→仕上げ加工の段取り、両面加工、保持方法の工夫で反りを最小化します。

    お問い合わせ・見積り

    A6061の切削加工・フライス加工・精密プレート加工は淀川金属にお任せください。図面があれば当日見積りも可能です。

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