A7075(超々ジュラルミン)の切削・フライス加工|特性・加工注意点・活用事例|淀川金属

目次
A7075の概要と特性
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 材料分類 | アルミニウム合金(7000系) |
| 特徴 | 非常に高い引張強さ・降伏強さ、耐疲労性 |
| 熱処理 | T6・T651材が一般的 |
| 比重 | 約 2.81 |
| 主な用途 | 航空機部品、高強度ブラケット、精密治具、スポーツ部品 |
アルミニウム合金の基礎特性については、アルミ材質の基礎特性に関して解説で詳しく解説しています。
A7075の化学成分(参考値)
| 元素 | 含有量(%) |
|---|---|
| Zn | 5.1〜6.1 |
| Mg | 2.1〜2.9 |
| Cu | 1.2〜2.0 |
| Cr | 0.18〜0.28 |
| Al | 残部 |
最新の成分規格はJIS規格をご参照ください。
A7075の切削・フライス加工での注意点
1. 高強度ゆえに切削抵抗が大きい
切削負荷が高く、工具摩耗が早い傾向があります。特にΦ3以下の小径エンドミルでは折損リスクが上がります。
2. T6/T651材は表面硬度が高い
表層で工具摩耗が進みやすいため、仕上げ用の工具は別途用意するのが安全です。
3. バリが発生しやすい箇所の管理
- 細穴加工
- ポケット底の隅部
- 高送り加工部
4. 寸法安定性は熱処理状態に依存
T651材は応力除去済みで変形が起きにくいため、大物加工にはT651推奨です。
5. ワーク固定を強固に
切削抵抗が大きいため、治具クランプ強度が不足するとびびり・加工痕の原因になります。
よくある質問(FAQ)
Q1. A7075はアルミの中で最も強度が高いですか?
A7075はアルミ合金の中でも最高クラスの強度を持ちます。特にT6/T651の引張強さは550MPa級です。
Q2. A7075とA6061の違いは?
A7075は高強度(Zn系)、A6061は汎用性・耐食性(Mg-Si系)が特徴です。
Q3. 曲げ加工や溶接は可能ですか?
A7075は割れが発生しやすく、曲げ・溶接には不向きです。機械加工が基本となります。
Q4. 1個だけの試作でも対応できますか?
はい、1個〜対応可能です。図面PDFのアップロードで見積りが迅速に行えます。
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